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好きな映画を自分勝手に紹介します。 コメント欄でネタバレをする事があるので御注意下さい。
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監督:マイク・リー
出演:ブレンダ・ブレッシン、ティモシー・スポール、マリアンヌ・ジャン・バプティスト、他
(1996年イギリス)


姉と子、その子の恋人、そしてもう1人の子。
弟と、その妻。

姉は幼少の頃から弟の為に稼ぎ、ろくな人生を送っていません。
父無し子が何人いるかも分からない荒れた人生を暮らしてきたけど、1人の娘と弟を愛して止まない。
そんな娘は母に反抗的で家では笑顔を見せたことがない。
弟は仕事が多忙な上に妻が異常なヒステリーで、姉に会う暇もない。
…しかし、妻のヒステリーには理由があるのです。
そんな日常の中、ある女性が母親を探し当てて姉とのコンタクト求めてきます。

決して平穏無事ではない家族の歴史…。
そんな家族だからこそ絆を深めたいところ。
…でも、互いに警戒するばかりに秘密と嘘で固められてるのです。

ひょんな事から、その全ての秘密と嘘が明かされます。
…すると、張り詰めていた空気が緩やかに解き放たれて、一気に居心地の良い日常に変化します。

監督は舞台出身のマイク・リー。
ビジュアルを飾る事なく、リアルで生々しい場面が続きます。
それだけに素直な感動を呼ぶ一品。

「人生って良いね」「そうね」

このラストの姉のセリフは、今まで観た作品の中でも上位に値します。
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監督:ジム・ジャームッシュ
出演:永瀬正敏、工藤夕貴、ニコレッタ・ブラスキ、スクリーミン・ジェイ・ホーキンス、エリザベス・ブラッコ、ジョー・ストラマー、リック・アーヴァイルス、スティーヴ・ブシェミ、サンク・リー、他
(1989年アメリカ)


舞台はアメリカ、メンフィスのホテル。
ここで起こる3っつのエピソードが1つ1つ順番に映し出されます。
…で、それらは全て同時刻の話…という設定です。

メンフィスといえばエルビス・プレスリー…全編にエルビスが何らかの形で登場します。
映画のタイトルもエルビスの同名曲から、という話。
観終えた後、暫く脳内からエルビスの歌が離れません。

全ての登場人物が滑稽で天然ボケって感じです(笑)
特に狂言回し的な役割の、ホテルのフロントとベルボーイがイイ味出してます。

日本の役者や、ジャームッシュ御得意のミュージシャンの起用。
それぞれ上手く立ち回り、すっトボケた役を見事に演じてます。

息が合わない者同士のやり取りは、まるでコントを観てるようですね。
全ての流れが、どこか歯車がズレた感じでズッコケながら進行します。

う~ん…じれったい!…とでも言いましょうか(笑)
監督:マルコ・フェレーリ
出演:マルチェロ・マストロヤンニ、ウーゴ・トニャッティ、ミシェル・ピッコリ、フィリップ・ノワレ、アンドレア・フェレオル、他
(1973年フランス・イタリア)


ある日、料理家、俳優、裁判官、国際線機長、というリッチな男4人が大豪邸に集合するところから話が始まります。

何せ皆リッチだし、気の利いた事に料理家はいるし…豪華な食材と美味い料理は食べ放題。
ちょっとブルジョワをチラつかせて声を掛ければ、女性は連れ込み放題。
それで舞台が豪邸となれば、これ以上の満足はない!って感じです。

…しかし、男達は何だか憂鬱なムード。
既に大量の料理を食らい満腹にもかかわらず、何せ食べ続ける。

「もう食べれない…」と1人が言うと「食べろ、食べなきゃ駄目だ!」
その異常な状況に、連れ込まれた女達の数人が逃亡…。
そして最終的に、とんでもない事態…いや、納得って感じ?(笑)

ありえない内容でありながら、哀愁の余韻が残る不思議な作品です。
監督:パトリス・ルコント
出演:ジェラール・ジュニョー、ジャン・ロシュフォール、アンヌ・マリー・ピザーニ、エリック・ベランジェ、フランソワーズ・ボー、他
(1987年フランス)


タレントとマネージャーってのは一年中一緒にいるうちに、仕事の関係を超えて友人や家族のような仲なのでは?…という印象があります。
この作品に登場するコンビは、まさにそんな仲。

各地をロケで渡り歩きながら、ラジオのクイズ番組を20年以上も続けている司会者とマネージャーのコンビ。
マネージャーは、ディレクター、運転手、と、全ての世話をしています。
そんな関係で長年いたら、互いの事など家族以上に分かる仲になりますよね。

…しかし、スタート当時は人気者の名司会者の人気も、長い年月とともに廃れていきます。
マネージャーには放送局から実情を通達してくる…でも、当のタレントにはプライドもあり、マネージャーとしては言い出せない…。

男同士の、とてつもない友情を描いた一品です。
(たぶん女にゃ分からねぇだろうなぁ…)
喧嘩なんて日常茶飯事…でも実は互いに相手を気遣ってたんです。

素晴らしいラストには思わず拍手したくなります。
監督:斎藤耕一
出演:高橋洋子、岸田今日子、三國連太郎、高橋悦史、秋吉久美子、他
(1972年日本)


70年代前半、青春モノ、音楽は吉田拓郎…となれば、当時なら御決まりっぽいパターンですよね。
いや、まさにそれ、想像の通りです(笑)

四国でのオールロケで、ゆったりと展開しい行く抒情詩的作品で、飾り気のない主人公役の高橋洋子が初々しくて好感が持てます。
脇を固める役者陣も各自個性的で、全ての『奇妙な出来事』を上手く表現してくれてます。

家を飛び出して御遍路参り…諸々の体験…その土地に定住…と、簡略すると何てことない流れなんですが、数あるこのテの作品の中では個人的に群を抜く秀作かと思います。

やはり高橋悦史は渋い!
監督:ニール・ジョーダン
出演:イーモン・オーウェンス、スティーブン・レイ、エイズリング・オサリバン、フィオナ・ショウ、アンドリュー・フェラートン、アラン・ボイル、他
(1997年アイルランド・アメリカ)


日本では、『少年犯罪の防止』とやらで公開されなかった(…ったく、この辺が釈然としないんですが)、1人の少年の半生を描いた作品です。

…で、この少年なんですが
『悪ガキ』…ってより、『怪物』とか『妖怪』って言葉がシックリくる感じです(苦笑)
何せ全ての立ち回りが凄過ぎます!
こんなのがもし実在したら近所の大人達は半狂乱になりますよ、ええ。

ただ、この少年は単に極悪非道なわけではなく、しっかりした信念を持って行動している感もあります。
生活環境は極めて悲惨で、両親がまた最悪な状態…。
それを『可哀想な身の上』と思ってくれる大人もいます。
…が、少年はその好意を見事に蹴散らしてしまうんです。

職人ニール・ジョーダン監督の素晴らしい演出と、少年役イーモン・オーウェンスの尋常じゃない演技力。
見た後に、暫く引き摺ってしまうような映画を久々に見ました。

監督:パトリック・ブシテー
出演:ジャン・フランソワ・ステヴナン、パトリック・ブシテー、ジャン・ピエール・ビソン、マリー・メルジェイ、他
(1991年フランス)


どうもこの作品、世間一般では評判が良くないようです…(苦笑)

まず、主役となる2人が中年ニートだってのがマズい。
本当にだらしないコンビなんで、見る人を不快にさせるんでしょうね。
だらしない…の上を行く『下品』って言葉がシックリくる(笑)
…まあ、この作品の狙いってば狙いなんだろうし、結果オーライなんでしょうけどね。

…で、この2人の下品な日常を延々描いてるってわけではなく、実は、誰にも言えない2人の秘密があるんです。
そしてその秘密について、片や憂鬱を感じている…しかし、片やはアッケラカンとノーテンキ…ってのが重要なところなんです。

ずっと仲が良かったのに『考え込む男』と『何も考えてない男』のコンビに亀裂が生じ始めます。
それを映画の中盤辺りから、見る者を「あれ?何か変だぞ?」って気にさせる、なかなか粋な演出なんです。

劇中の音楽も、ジミヘンやキンクス、プロコム・ハロムなど、とても魅力的です。

…でもネタがネタなだけに…やっぱ嫌われるんだろうなぁ~(苦笑)
監督:ユアン・マクレガー、ボブ・ホスキンス、スティーブン・ホプキンス、チャールズ・マクドゥガル、エイミー・ジェンキンズ、メンハジ・フーダ、アーマンド・イヌアッチ、ギャビー・デラル
出演:レイ・ウィンストン、ハンス・マシソン、ジェイソン・フレミング、デニス・ヴァン・オーテン、フランク・ハーパー、ニコラス・テナント、ダニエラ・ナーディニ、レイチェル・ワイズ、アラン・ミラー、他
(1999年イギリス)


やたら監督の名前がズラズラ~っと並んでますが…。
実はこの作品、9つの話からなるオムニバスなんです。
イギリスの週刊誌『タイムアウト』で『チューブ(ロンドンの地下鉄)』をテーマに脚本を募集し、その中から各監督が選んで映画化したものです。

世にも奇妙な…系あり、セクシー系あり、ちょっとサスペンスあり、ほのぼのあり、心温まる感動ありで、な~んせ何でもありなんです。
そして9つもの作品を続けざまに見せられるってぇのに、全く疲労感を感じません。
たぶんそれは各作品がカラフルな色合いを持ち、テンポ良く進むからだと思います。

『色んな映画が見たいけど、そんなに時間がないっス…』
な~んて人にオススメの1本です。
監督:フェデリコ・フェリーニ
出演:フレディ・ジョーンズ、バーバラ・ジェフォード、ヴィクトル・ポレッティ、ピーター・シィリアー、他
(1983年イタリア・フランス)


前々からフェリーニという監督は『あくまでも映画というのは架空の話なんだ』ってのを主張してたように思います。

この作品には『凄まじく優雅な人々』が登場します(笑)
どこにいても喜怒哀楽を楽しみ、子供のような大人達…。

「どーでもイイんじゃねーの?それっくらい」…ってのがいれば
「嗚呼、空しい…悲しい…」という、超引き摺り男もいる。

でも現実には、こんなに大らかで素直な大人なんて殆ど存在しません。
それはやはり作りモノの世界…。
ドデカい客船や広大な海、美しい月も…。

素晴らしい音楽と和やかな人々の触れ合いに、フレディ・ジョーンズ扮するジャーナリストが、まるで狂言回しのように誘導してくれます。
これがまた、なかなかイイ味出してるんですよね~。

監督:ミロシュ・フォアマン
出演:ジェームズ・キャグニー、ブラッド・ダリフ、モーゼス・ガン、エリザベス・マクガヴァン、ケネス・マクミラン、他
(1981年アメリカ)


大富豪のボンボンと妻、工場経営をする家族、黒人ピアニストと恋人、ユダヤ人画家…20世紀初頭のアメリカを舞台に、色んな人種の無関係な人々が別々に登場して、そのうち話は1本の線上に乗っかっていきます。
まさにタイトルの通りゆっくりと…。

全ての人々の考えや行動が感慨深く、それらが関係してくるにつれ映画にどんどん引き込まれていきます。
2時間36分と少し長めの作品ですが、全くその時間を感じさせません。

その筋の一番太い糸となっているのは人種差別という深刻な問題なんですが、作品内では社会的背景というより、あくまでも個人的感情の中で揺れ動きます。

なぜ彼はそこまで拘ったのか?

どんな人のどんな説得にも従わず自分の怒りを主張する一人の青年…。
『そうだ、お前は正しい!』『何をやってんだ、すぐに止めろ!』
色々な思いを持たせてくれる作品です。

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