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好きな映画を自分勝手に紹介します。 コメント欄でネタバレをする事があるので御注意下さい。
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監督:黒澤明
出演:志村喬、金子信雄、伊藤雄之助、小田切みき、中村伸郎、他
(1952年日本)


紹介するまでもないような、余りに有名な作品ですよね。

映画は1枚のレントゲン写真から始まります。
そして、見ている我々は、この物語の主人公が癌である事を知ります。
主人公は市役所の、ただただ確認印を押す毎日を過ごす市民課長。

人は、自分が癌で数ヶ月の命と知ったら、どんな行動をするのか…。
余計な事はするまいと、役所の中で影を潜めて生活していた管理職員が突然、夜の街で豪遊したり、若い女性とデートしたり…。
そりゃあ残り少ない命なのだから、やりたい事をやり、癌の事など忘れる為にも精一杯楽しみたいはずです。
…そして最後の最後に主人公は、本当にやり残した事をやり遂げます。

…主人公の最後の遺業を、当人の通夜の晩に、他の職員達が語るという効果的な演出…そして何といっても名優、志村喬の迫真の演技…。
一つ一つのシーンが脳裏に残る名作です。
見終わって暫くは“ゴンドラの歌”が耳から離れません…。
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監督:チャールズ・クライトン、(ジョン・クリーズ)
出演:ジョン・クリーズ、ジェイミー・リー・カーティス、ケヴィン・クライン、マイケル・パリン、マリア・エイトキン、トム・ジョージソン、他
(1988年アメリカ)


強盗団と弁護士が繰り広げるドタバタコメディーです。
ラストで心が温まったり、たま~に泣けたり…なんて一切ありません(笑)

強盗団のメンバーは…妙にダンディーなボス、外国語で発情する女、言語障害を持つ動物愛護家、自分を哲学者だと思い込んでる筋肉馬鹿…の4人。
この特殊なキャラクター達がまた底抜けにオバカで笑えます。
そして更にそこに妻と倦怠期を向かえた少々マヌケな弁護士が加わり、話はより一層ハチャメチャになっていきます。

俺は元々ジェイミー・リー・カーティスのフアンなんですが、主役(?)である“外国語で発情する女(ワンダ)”を好演してます。
何と言うか、健康的で爽やかな色っぽさというか…何せ嫌味のないキャラクターが素晴らしい!
ますます惚れましたよ、ええ(笑)

とにかく、笑ってスッキリしたい時にオススメです。
監督:ジョージ・A・ロメロ
出演:デュアン・ジョーンズ、ジュディス・オーディア、他
(1968年アメリカ)


俺の大好きな“ゾンビもの”の誕生である、記念すべき作品です。
それまで死体が動く映画と言えば“ミイラ男”だったと思うんですが、そのテのモンスターという模写ではなく、蘇った死体をリアルな人間の姿にする事で生まれたカニバリズム(共食い)的イメージ。
一般的にタブーとされている演出で、恐怖が倍増したんですね。

墓参りに来た兄妹が、突然ゾンビに襲われるという唐突なスタートです。
そして民家に逃げ込み、そこで数人と出会い、すったもんだの中脱出を試みる…という単純な内容です。
ただ、その単純な流れの中にも独特な人間関係を垣間見れるのがジョージ・A・ロメロ監督の才たる部分かと思われます。

モノクロ16mmフィルムを使用したドキュメンタリータッチな雰囲気が、全編にわたり何とも言えぬ不気味さを醸し出しています。
監督:岡本喜八
出演:古谷一行、財津一郎、ミッキー・カーチス、ロナルド・ネルソン、他
(1986年日本)


映画は唐突に、あの有名な「髭を生やした方が良い」…という、11歳の少女がリンカーンに宛てた手紙の朗読から始まります。
このオープニングで、この映画のテーマである“ノリ”というものを告知しているのかもしれません。


南北戦争終結後、奴隷だった黒人4人組が、バンドでひと稼ぎして故郷アフリカに帰ろうと旅立ちます。
しかし性質の悪いメキシコ商人に騙され、4人は香港行きの船に…。
出発後嬉々としていた4人ですが、何日も船で過ごすうちに朝夕の太陽の方向、船の進む方向から、本当にアフリカに向っているのだろうか?…という疑問が浮上します。
そして、そんな疑問と長い船旅が仇になり、バンドのクラリネット奏者である叔父が航海中に亡くなってしまいます。
叔父の死を悲しむのも束の間…更には船が大嵐に襲われ沈没してしまい、1人が欠けた3人は大切な楽器だけを持ち避難用のボートに…。

…その頃、日本は江戸の末期。
藩主の海郷亮勝は既に意気が下がっていて、“ええじゃないかの唄”で乱舞する民を眺めながらリズムをとり、自分も口ずさむ毎日…。
更に音楽好きな藩主は、夜な夜な“篳篥(ひちりき)”を奏でては「この大事な時に!」と、家老に叱られるという有様でした。

そして、そんな藩主の領地内に例の黒人3人が流れ着くのです…。


音楽さえあれば、国境も肌の色も関係ない。
皆で楽めばエエじゃないかっ!イェーイッ!!
監督:アントニー・リバス
出演:ロレンツォ・クィン、サラ・ダグラス、マイケル・W・キャトリン、他
(1990年スペイン)


スペインの天才画家、サルヴァドール・ダリの半生を描いた作品です。

何たってあの“ダリ”を主人公にした映画という事で、かなり芸術性の濃い難解な作品なのかと思いきや…歴史上の人物を知るにはとても分かり易く、楽しめるものでした。
ダリと言えば、やはりガラ夫人の存在が大きいので、最終的にはその辺が主に描かれていますが、当然その特異なキャラクター具合も満遍なく見せてくれてます。

ダリ役は、名優アンソニー・クインの息子であるロレンツォ・クィンで、さすがに父親の血を受け継いでるのか見事な演技力で楽しませてくれます。
ワガママで破天荒でありながら、それでいて小心者であるダリのキャラクターを上手く表現しています。

他にもブニュエルとの交流やピカソとの出会い(?)等、その時代の芸術家達の関連がしっかりリンクされており、面白い人的繋がりを知るにも楽しめる作品です。
監督:ジャン=リュック・ゴダール
出演:ローリング・ストーンズ、他
(1968年イギリス・フランス)


ローリング・ストーンズの名曲“悪魔を憐れむ歌”のリハーサル時に、たまたま別な所用で、あのゴダールがロンドンに訪れていた、というミラクルから生まれた作品です。
俺が初めてこの映像を見たのは20年以上前で、輸入ビデオでした。
字幕もない状況にありながら釘付けになった記憶が残ってます。

それまでの印象を覆すキースの繊細なギタープレイ…
当時のブライアン・ジョーンズの立場…
メンバー間のやり取り等をゴダールのカメラが冷静に、静かに、リアルに追います。

少なくとも“ギミー・シェルター”とは真逆の印象を持てると思います(笑)
監督:アンドレイ・タルコフスキー
出演:アレクサンドル・カイダノフスキー、アリーサ・フレインドリフ、アナトリー・ソロニーツィン、ニコライ・グリニコ
(1979年ソ連)


人ってのは、危険と言われる場所や、立ち入り禁止と言われる場所に行ってみたくなるものですよね。
その先に何があるのか分からない場合は尚更です。
厳重な警備を掻い潜り、途中の危険を逃れつつ、その先の何かを目指す…。
この映画は危険な“ゾーン”を命懸けで進んだ先にあるという“部屋”に希望者を連れて行く案内人“ストーカー”の話です。

“ゾーン”の危険とは何なのか?“部屋”とは何なのか?
…その答えは案内人である“ストーカー”も知りません。

“部屋”を神聖視し譲らないストーカー。
その解釈に少しずつ疑惑を抱く2人の客人。
ゴールに近付けば近付くほど客人の疑惑と不安は高まり、ついにストーカーと亀裂が生じてしまいます。
そしてそんな悲しい仕事に、ストーカーは憂鬱になります…。

自分は何の為に、こんな仕事をしてるのか?
誰かの為になっているのか?
危険な思いをしてまで続ける価値があるのか…?
監督:オリヴァー・ストーン
出演:ジョナサン・フリード、マルティーヌ・ベズウィック、クリスティナ・ピックルズ、ジョー・シローラ、他
(1974年カナダ)


あのオリヴァー・ストーンのデビュー作です。
一応ホラーですが、視覚的な恐さより人間関係の恐さが遥かに上回っていて、先に紹介した日本映画“マタンゴ”のような醜さです(苦笑)

ある作家が住む郊外の家に友人達が集う、という設定。
まあホラーではよくあるシチュエーションで、そこから色々と恐い現象が起こるという予想が立ちます。
まあ確かに主人公の妄想から出現した、とってもセクシーな“邪悪な女王”によって恐ろしい事が起こるんですが…超常現象的な要素やスプラッター的な要素は薄く、それによって各登場人物達が壊れていく様が主体になっています。
…にしても、とても悲惨でシリアスな内容なのに何故か笑いが出てきてしまう(笑)

やはりこのオリヴァー・ストーン…デビュー当時から普通の感覚の持ち主ではないようです。

(※現在、この作品のビデオ等は入手困難なようです)
監督:ミロシュ・フォアマン
出演:F・マーリー・エイブラハム、トム・ハルス、エリザベス・ベリッジ、ジェフリー・ジョーンズ、他


モーツアルトの伝記…というか、当時モーツアルトと対立していたウイーンの宮廷作曲家、アントニオ・サリエリが語りべとなる話です。

ブロードウェイの映画化、それもモーツアルトの話、そしてミロシュ・フォアマンが監督ってぐらいだから、決してガチガチの歴史モノではなく、リラックスして楽しめる娯楽作品になってます。
…っていうか、ガチガチなのはサリエリの表情だけで十分です(笑)

軽率で、女たらしで、アル中で臆病な天才作曲家に、トム・ハルスが実にハマッています。
酒場でケタケタと笑うモーツアルト、神がかった形相で譜面を書くモーツアルト、オペラの内容変更を皇帝に命じられ必死で反発するモーツアルト、父親の亡霊に怯え酒に溺れ衰退していくモーツアルト…。
たとえ架空の話だとしても、誰もが興味を抱くであろうモーツアルトが描かれています。
監督:フェデリコ・フェリーニ
出演:ジェリエッタ・マシーナ、サンドラ・ミーロ、ヴェレンティーナ・コルテーゼ、シルヴィア・コシナ、他
(1965年イタリア・フランス)


フェリーニ初のカラー作品であり、その効果を完璧に使い切るというフェリーニ独特の貪欲加減(笑)を感じる作品です。

“うちの旦那、浮気してるんじゃないかしら?”…という、どこにでも転がってるようなテーマの作品なんですが、これがフェリーニの魔法にかかると…とんでもなく不思議で、奇妙で、不気味でスリリングな映画になってしまいます。
…で、個人的カテゴリーは“サスペンス”…。

まあ筋としては本当に単純明快でして…
夫に尽くす妻→夫の様子がオカシい→浮気してるのでは?→色々な妄想が過ぎる→探偵を雇ったり→友人に相談したり→それとも自分も浮気してみようかしら?
…みたいな。

しかしながらこの流れを、独特な演出、美しいセット、素晴らしい音楽(勿論ニーノ・ロータ!)で他には類を見ない芸術作品として仕上がっているんです。
おおよそが主人公であるジュリエッタの思考が生み出す幻想なんですが、妻としての余裕を持つ事によってその奇妙な世界が消える…。
ジュリエッタの幻想が消えた時、フェリーニの世界も終わる…という具合です。

何せ見てる間、休みなくドキドキ感が続きます。
…う~ん、Il mondo meraviglioso!!
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